PCXでサーキットを走っていると
ひとつ気になることがありました。
「基本ノーマルとはいえ
炎天下のサーキットで
全開してても
オーバーヒートには
ならないのだろうか?」
とくに近年は猛暑で
気温が35度を超える日も
ざらにあります。
と、いうワケで
水温計を取り付けて
管理したいと思います。
また、
PCXのカウルを取り外すのは
非常に面倒くさいので
ついでにタコメーターも
取り付けます。
水温計センサーの取付
PCX水温計を取り付けるにあたって
下調べをしたところ、
水温センサーの取り付け方は
基本的には2つの方法がありました。
まず一つの方法は
ラジエターホースを切って
水温計センサーアダプターを
割り込ませる方法。
アダプターのスペースを
確保しやすいのは
ラジエターの下から出てきている
ラジエターホース。
ところが下側のホースに
センサーを取り付けると
ラジエターで冷却された直後の
水温が表示されるため
水温の管理には向きません。
じゃあ上のホースはというと
狭くてスペースがない上に
ホースにたどりつくまで
作業が面倒くさそうです。
そこでもう一つの方法というのが
純正水温センサーから
配線を分岐させて
水温計に表示させるという方法。
ただ、多少の誤差が生じるそうで
ACTIVE製の
デジタルモニター レブ&テンプ
というメーターでは10度ほど
高く表示されるとのこと。
まぁ10度くらいの誤差ならいいか
と配線を分岐させる方法を
やろうと思ったのですが
ACTIVE Cデジタルモニターで
水温計とタコメーターが
表示できるモデルは廃盤。
なので今回はデイトナの水温計と
KOSOのタコメーターにしました。
水温計はどうせセンサー部分を
使わないという事で
価格の安い『温度計』を選びました。
『温度計』なので
センサーは棒状のものになります。
(この選択が後で正解だったとわかります)
純正センサーの配線は
ラゲッジボックスを外さないと
出てこないので分解します。
PCXの外装を取り外すのは
面倒ですし、カウルの爪も
折れやすいので
あまりやりたくありません。
で、ラジエターホースのあたりから
生えているビニールチューブを裂くと
ピンクとグリーンの配線がでてきます。
これが純正水温センサーの配線です。
配線するためにセンサーをカット。
センサー側の配線は
失敗したとき再結線できるぐらいの
長さを残しておきました。
とりあえず試しに配線。
メーター側の赤い配線は
車体側のピンクに
メーター側の白い配線は
車体側のグリーンに配線しました。
バッテリーに直接配線してテストしてみると
29℃の表示。
この日の気温は30度前後だったので
誤差もほとんどなし!
・・・と思ったのですが
メーター逆やん!
62℃になってるやん!
30℃ぐらい誤差あるやん!!
こんなわけで純正センサーの
分岐配線は失敗に終わりました。
温度センサーを再結線して
純正の配線にも
ビニールテープを巻いて
元に戻しました。
次にやったのは
NSRの電動ファンを制御するため
サーモスイッチを取り付けた方法、
ラジエターにセンサーをはさんで
熱伝導で水温を
計測するというやり方です。
しかしPCXのラジエターは
ラジエターコアではない部分が
プラスチックでできており
うまく熱伝導しませんでした。
悩みながらラジエターホースの
配管を目で追っていくと
エンジンの出っぱりに
ホースがジョイントされています。
試しにここへセンサーをあてて
エンジンをかけてみると
水温計にはそれらしい
数値が表示されました。
というわけで
ブレーキクリーナーで
表面を掃除と脱脂をして
アルミテープで固定。
黒いテープでわかりにくいですが
画面中央あたりです。
あとはできるだけ動かない様
周りの配線とタイラップで
結んでおきました。
画面右側はエンジンの
シリンダーヘッドなので
ここに貼りつけるのも
良いかもしれません。
走行してみた後の温度も
事前に調べた数値程度に
なっているので
問題ないと思います。
またアルミテープの
耐用温度も100℃前後なら
余裕があります。
ACC電源の配線
メーターの電源は
メインキーのオン、オフと
連動させたいので
ACC電源からとります。
PCXにはオプションカプラーが
フロントカバー内にあったので
ここから電源を取ります。
オレンジ色の配線が
ACCです。
カプラーから抜いて
結線しました。
アクションカメラ電源、
水温計、タコメーターと
多くの機器を
キーと連動させたいので
配線容量に余裕を持たせるため
この配線とリレーを使って
バッテリーから給電しました。
タコメーターのパルス配線
タコメーターの取り付けも
基本的には2種類あって
パルス用配線をプラグコードに
巻きつけてテープで固定する方法と
イグニッションコイルの配線を
分岐させる方法です。
まずは配線を分岐させてみましたが
いまいちタコメーターの反応が
良くありません。
次にコードを
巻き付ける方法を試します。
右ねじの法則(アンペールの法則)
により磁界を発生させる方法なので
コイルとなるコードの巻き数は
多いほど感度は良くなります。
今回は12回ほど巻きました。
コードを巻き付ける
回転の方向にも気をつけましょう。
巻いたらテープで固定します。
動作も確認できました。
このタコメーターは
1桁目が省略されているので
写真だと1620rpmです。
メーター本体の設置
メーター本体は
タナックスのステーを
2つ使ってハンドルクランプの
間に設置します。
視認性良い感じです。
サーキット走行時も
水温は80℃ほどでした。
やはりこうやって
数値が見れると
安心して走れます。
以上、
みなさんの参考になれば幸いです。