AGです。
遠方の友人から
ツーリングのお誘いがあり、
参加表明したものの
大排気量バイクとの
長距離&高速道路メインツーリングに
NSR250Rでは少々不安があります。
そこで親戚が
ZX-14(ZZR1400)に乗っていることを
思い出し、
今回のツーリングは
このバイクを借りることにしました。
整備が必要だったZX-14
早速、
親戚に連絡を取ってみると
「貸してもいいけど、フロントブレーキが握り込まないと効かないよ。」
「たぶんブレーキフルードを新車で購入してから1度も交換していないので原因はそれだとおもう。」
症状からして
ブレーキラインの
エアかみが原因だろうと考え、
私は修理して返却を条件に
ZX-14を借りることにしました。
NSRを預け、
ZX-14を引き取り
自走で自宅へ戻ります。
・・・なんか臭う。
ラジエター液の臭いがします。
どこかしらから
漏れてるレベルの臭いで、
リザーブタンクの容量も
不安な量です。
カワサキっぽいな・・・w
ZX-14のアンダーカウルを外そう
まずはアンダーカウルを外さないと
ホース類は見えませんし、
ラジエターキャップは外せたものの、
給水するには口が遠すぎます。
ボルトが多くて面倒ですが、
左右のアンダーカウルを外します。
順番があるZX-14のカウルの外し方
人のバイクなので
ヘタなことは出来ませんが、
マニュアルもありません。
なのでZX-14のカウルを外すのは
時間がかかりました。
特にセンターとボトムのつなぎ方が
下の写真のように
真ん中で折るような
組み方になっていて苦労しました。
どこで苦労したかというと、
左側です。
折りたたもうとしても
床やサイドスタンドに接触して
折りたためません。
もう一人バイクを
支えてくれる人か
メンテナンススタンドが
あれば楽勝ですけどね。
最悪センターと
つないだまま外しましょう。
(カウルの爪が折れるかもしれないので推奨しません)
次にハンドル下のカバーと
タンク前方のカバーを外します。
ハンドル下のカバーは
ボルト3本で止まっているだけで
ピンなどはありません。
タンクカバーは
センターと左右の合計3本のボルトと、
ゴムブッシュに押し込むタイプの
ピンが左右で合計4本ありますので
気をつけましょう。
サイドカバーも
ゴムブッシュに押し込むタイプの
ピンが左右に2本ずつあります。
残るはセンター部分。
アッパーカウルとの
つなぎ目に気をつけます。
まずはプラスチックピン。
真ん中を六角レンチなどで
押し込むと外れます。
次に穴の奥にある
六角ボルト外します。
サイド側のボルトを
外していきます。
アッパーとの継ぎ目は
ひっかけるようになっているので
ムリヤリ引っ張らないように
注意しましょう。
ウィンカーのカプラーにも注意。
やっと取れました。
大量のビス!
ZX-14の特徴である
バックボーンフレームが
丸見えです。
行きどころを無くした
バッテリーやエアクリーナーは
フレームの中という
思い切ったことをやってます。
ラジエター液漏れの修理
カウルを外すと、
ラジエター液漏れの箇所は
すぐに見つかりました。
左側下部のホースから
漏れて乾燥した跡があります。
まずはホースを外してみます。
ラジエター液も
ドス黒くなっているので
交換しましょう。
ホース自体はひび割れもなく、
まだ柔らかかったので
ジョイント部分の
塗装はがれや腐食を
ワイヤーブラシと
サンドペーパーでならします。
キレイになりました。
ホースをつないで
新しいラジエター液を注ぎます。
カウルを取って正解です。
エンジンをかけてエア抜き
リザーブタンクも
適量にしておきます。
これで今のところは
漏れの再発もなく大丈夫です。
ブレーキフルードの交換
さて、ここからがメイン(?)
のブレーキフルードです。
新車購入から
1度も交換していないという事は
約10年交換していない
という事なので、
前後ブレーキと
油圧クラッチのフルードも
交換することにしました。
ブレーキフルードが
塗装部分にかかると
塗装が変色します。
もし、カウルなど
塗装面にブレーキフルードが
かかってしまった場合は
すぐに水でよく洗い流しましょう。
水で中和、洗い流せます。
今回は先にカウルを外したので
念のため外したまま作業します。
もうフタを開ける前から
嫌な予感がしますw
コーヒーはいかが?w
スゴイ!
ブレーキフルードって
ここまで黒くなるんですね!
底に汚れも沈殿しちゃって
新しいフルードを注いでも
溶けません。
本来なら
マスターシリンダーを
オーバーホールしたいところですが
ツーリングまで時間がないので
フルードの交換だけにします。
ブレーキフルードを
交換する儀式はオイル選び同様
宗教化しているので、
色々な方法があります。
今回ご紹介するのは
私が一人で作業する場合に
良いと思っている方法です。
まず、注射器と
ワンウェイバルブ付ホース
を用意します。
注射器を使ったエア抜きは、
キャリパー側から抜くという人と、
キャリパー側から
フルード入れるという人がいますが、
私はキャリパーから抜く派です。
キャリパー側から
フルードを注射器で抜くと、
注射器のピストンが
戻される事が多いので、
逆流を防ぐため
ワンウィバルブを
途中に入れるのです
マスターシリンダーカップに
新しいフルードを注いで、
ブレーキキャリパーの
ブリーダーにホースをつないで
スパナでブリーダーを緩めます。
ブレーキレバーの操作はしません。
緩める前に
ちょっと注射器をひいておくと
勢いよくフルードが流れます。
カップの中のフルードが
なくならないか
確認しながらやりましょう。
なくなっているのを見落として
作業を続けると
またエアをかむことになります。
ブレーキフルードの色が
新しい色になるまでやりましょう。
反対側も色が変わるまでやります。
エアがなかなか抜けない
(ブレーキのあたりがでない)
ときはマスターシリンダーの
ブリードバルブや
バンジョーを緩めてエアを抜きます。
マスターシリンダーから抜く時は
ブレーキレバーを握ったまま
ブリーダーを緩めます。
※バンジョーを緩める場合は
フルードが飛び散るので
濡れたウェスなどで
バンジョーのまわりを抑えましょう。
何度も言いますが、
ブレーキフルードは塗装を変色させます。
何度かやってあたり(ブレーキの感触)
を出して
気泡がでなくなるまで
やりましょう。
気泡がでなくなって、
ブレーキの握りしろに問題がなければ
(あたりが出たら)エア抜き完了です。
マスターシリンダーカップに
フルードを適量補充して~
ダイヤフラム(ゴムのフタ)
を戻して~
フタをします。
ブレーキの効きも良好です。
次にリアブレーキです。
コッチは
まだ紅茶ぐらいの色合いですw
基本的にはフロントと同じ作業です。
ブレーキパッドの面取りもやっておこう
ブレーキをかけた時に
少しキーキー音がするので
パッドの面取りをしておきます。
ブレーキキャリパーの汚れは
酷くなかったので
歯ブラシと中性洗剤で洗いました。
ZX-14の
フロントブレーキのキャリパーは
1つのキャリパーにつき
4枚のパッドが入っていました。
角が立っているので
金ヤスリで削ります。
こんな感じです。
油圧クラッチのフルード交換
次はクラッチです。
こちらも
エスプレッソみたいになっています。
クラッチは
レバーを握っていないと
キャリパーから
フルードが出てこないので、
ゴムチューブで縛りました。
注射器で抜いていきます。
カップが小さいので
フルードがなくならないように
気をつけましょう。
私はミスって
エアが入っちゃいましたw
このクラッチマスターは
ブリードバルブがついているので
上からエアを抜きます。
何度かレバーを握って
ある程度あたりを出し、
レバーを握りながら
ブリードを開けてエアを抜きます。
エアが抜けきって、
あたりがでたら
ダイヤフラムと
フタを元に戻して完了です。
カウルを
センター
↓
ボトム
↓
サイドカバー
↓
タンクカバー
↓
ハンドル下カバー
の順で戻しましょう。
お疲れ様でした。