今回は2021年モデル
JC92型グロムの
オイル交換方法をご紹介します。
JC92はモデルチェンジして
新型エンジンになっているので
モデルチェンジ前の
JC61やJC75とは
少し違う点もありますが
作業の基本的な部分は同じです。
JC61型のオイル交換は
以前書いたブログ記事があるので
参考にしてください。
【関連記事】
グロムのオイル交換は超簡単だから初心者でも挑戦してみてください
http://the-garagegym.com/grom-oilchange
▼YouTubeも見てね!▼
オイル・オイルフィルター交換の時期・頻度
グロムの
サービスマニュアルによると
オイル交換の時期は
新車なら初回は
走行距離1000キロか1か月目
それ以後は約3000キロか
1年ごとというのが
メーカー推奨となっています。
交換時期に関しては
様々な意見がありますが
最低限、メーカー推奨の期間内に
行えば大丈夫です。
私の場合は
初回のオイル交換は
慣らし運転終了後、
2回目以降は走行距離に関係なく
6ヶ月ごとに交換します。
オイルフィルターについては
サービスマニュアルに
交換時期の記述はありません。
私の場合は初回交換するのと
それ以後は2回に1度のタイミングで
交換するようにしています。
そういえば私のグロムは
慣らし運転の500kmを走り終わるまで
2ヶ月もかかっちゃったので
1か月目にオイル交換
できていませんね・・・
まぁ細かいことは
気にしないでおきましょうかw
ちなみに新車の場合、
初回のオイル交換をすると
よくわかりますが
金属の粉がオイルにたくさん
混じっているので
慣らし運転が終わっても
オイル交換をするまでは
エンジンの回転数を
上げないように
する方が良いです。
グロムにおすすめのオイルは?
グロムのオイル交換を
するときに悩むのが
どのオイルを入れれば良いか?
という事じゃないですか?
お店やネットで調べると
好みや経験から様々な人が
様々なオイルをおすすめしていて
迷ってしまいますが、
サーキット走行や
ボアアップなどの
エンジンカスタムをしない限り、
オイルはホンダ ウルトラG1 を
入れておけば間違いないでしょう。
私のグロムはサーキット走行を
予定していますが
カスタムをしてから
サーキット走行直前に
もう一度オイル交換をするので
一旦今回はウルトラ G1で
オイル交換しておきます。
メーカーが推奨しているオイル
ですからまちがいないですし、
コスパも高いと思います。
自分でオイルを選ぶ人は
グロムに使えるオイルか
確認して選びましょう。
低燃費を謳う車用のオイルや
スクーター専用オイルの中には
摩擦を極力減らすように
添加剤が入っているオイルもあって
クラッチ板が
オイルに浸っているバイクだと
クラッチ滑りの原因になりますから
注意して選んでください。
オイル交換の準備
それでは
オイル交換の道具を準備します。
オイル交換だけなら
工具は基本的に
12ミリのメガネレンチだけです。
オイルフィルターを
交換する場合は
8ミリのソケットレンチを
用意しましょう。
オイルフィルターのカバーは
8ミリのメガネレンチでも
取り外せますが
カバーやケースにあたって
傷になる可能性があると思います。
あと最低限必要なのは
オイルの受け皿と
廃油を入れる空き缶か
廃油パックを用意しましょう。
私は廃油を空き缶に入れて
ガソリンスタンドへ持っていき
廃棄をお願いしていますが、
近頃はセルフのスタンドが増えて
廃油を引き取ってくれない
ガソリンスタンドも多いです。
そんな場合は
廃油パックを使いましょう。
廃油パックは
古いオイルをしみこませて
燃えるごみとして
廃油を処理できるものです。
ドレンボルトの
クラッシュワッシャーも
交換しましょう。
クラッシュワッシャーは
オイルを抜くためのボルト、
ドレンボルトにはさまっている
ワッシャーのことです。
締めつけることで
ワッシャーがつぶれて
パッキンになります。
グロムには
内径12ミリ、外径20ミリの
ワッシャーが適合します。
アルミと銅の二種類がありますが、
ノーマルはアルミなので
アルミが無難でしょう。
他にあればいいと思うのは
整備用のペーパータオル。
これはキッチンペーパーなどでも
代用できますが
できれば吸収性が高く、
やぶれにくい整備用の
ペーパータオルがおすすめです。
また、
キッチリ油汚れを落としたい人は
ブレーキクリーナーも
用意しておきましょう。
それから、
手袋もあった方が良いです。
メカニックグローブは
火傷やケガの防止のためで、
ホームセンターで売っているような
安物で十分です。
軍手でも構いませんが、
分厚いので作業が
やりにくいと思います。
ゴム手袋は手がオイルまみれに
ならない様にするためです。
手がオイルまみれになると
工具や他の部分にオイルがついて
作業がしにくく、
洗浄に時間をとられてしまいます。
あと、
オイル受け皿を蹴飛ばしたり
オイル缶をひっくり返した時に
掃除する為の、
新聞紙やよく梱包材に使われている
紙を用意しておくと完璧です。
オイルを抜く
では作業を始めましょう。
まず、エンジンからオイルを抜くために
ドレンボルトというボルトを緩めます。
グロムの場合は
ブレーキペダルのある方向から
のぞきこむと見えます。
オイル受けをボルトの下に置いて、
ボルトにレンチをかけます。
エンジンをかけた後は
エンジンやマフラーが
熱くなっているので
火傷しないように注意しましょう。
ブレーキペダル側から
レンチをかけている場合は
車体の後方に向かって
レンチを回します。
硬くて緩まない時は
レンチの端をプラスチックや
ゴムのハンマーでたたくと
緩めやすいです。
ドレンボルトを緩めても
まだ抜き取ってはいけません。
この時点では緩めるだけです。
このままだと出てきたオイルが
マフラーにかかってしまうので
サイドスタンドの下に下駄を置き、
少し車体を起こします。
今回はツーバイフォー木材の
切れ端があったのでこれを
サイドスタンドの下に置きました。
この際ハンドルは左側にきって
ブレーキロックやゴムやテープで
フロントブレーキをかけておくと
安定しやすいです。
ゴム手袋をはめてボルトを手で回し、
抜き取ります。
慌てて外すと
勢いよくオイルが出てくるので
ゆっくり外しましょう。
またエンジンが暖まっている状態で
オイルを抜くとオイルも熱いので
気をつけましょう。
外したボルトは
砂やホコリがつかないように
しておきましょう。
ドレンボルトを抜いたときに
クラッシュワッシャーが
見当たらない時は
廃油の中に落ちているか
車体側に
ひっついていると思うので
必ず外れていることを
確認しておきましょう。
もし車体側に残っていて
気付かずに
ワッシャーが二重になると
オイル漏れする
可能性があります。
ドレンボルトを抜いてから
オイル注ぎ口の
フィラーキャップを取り外し、
オイルが落ちきるまでは
気長に待ちましょう。
ちなみに
フィラーキャップを先に外すと
ドレンボルトを外した時に
オイルの勢いが強まるので、
オイルが飛び散ってしまいます。
先にドレンボルトを外してから
フィラーキャップを
外しましょう。
オイルフィルターの交換
次にオイルフィルターを
交換します。
エンジン前方にある
オイルフィルターの
カバーを外します。
カバーを外すと、
オイルが出てくるので
オイル受けの
用意をしておきましょう。
カバーの下には
スプリングが入っているので
ゆっくり外して
スプリングを
無くさないようにしましょう。
フィルターを抜くときも
オイルが垂れるので
注意しましょう。
車体を傾けて
フィルター部分にたまった
オイルも抜きましょう。
新しいオイルフィルターは
オーリングにエンジンオイルを
薄く塗ってから取り付けます。
スプリングを
忘れないように取り付けて
カバーを閉めます。
フィルターカバーのボルトは
強く締めすぎないように
注意しましょう。
オイルの注入
しばらく置いて
オイルが垂れないようになったら
ドレンボルトに
新しいクラッシュワッシャーを
入れて元に戻します。
私は今回、サーキット走行用に
ワイヤーロックのできる
ドレンボルトに変更しました。
アフターパーツのドレンボルトは
たくさん発売されていますが
ジュラルミンのボルトは
折れやすいので
鉄製のものがおすすめです。
サイドスタンドの下駄を外し、
ドレンボルトを締め付けます。
力をかける時は
必ずサイドスタンドの
下駄を外しましょう。
本来トルクレンチを使って
締め付けトルクを管理し、
24N-mで締め付けます。
トルクレンチを持ってない人は
カンに頼るしかないので
少々強めに、
グッと締めましょう。
わりとプロの整備士さんでも
トルクレンチを使わない人は多くて
カンで締めている人も多いです。
締めすぎると
ボルトが折れて
大変なことになるので
締めすぎには注意しましょう。
自分のバイクなら
翌日オイルが滲みてきたら
増し締めするぐらいの
感覚で良いと思います。
次はエンジンに
オイルを注いでいきます。
ホームセンターなどで
オイルを買うと
缶に取り付けできる
ノズルがもらえますが
私は使いにくいと思うので
オイルジョッキを使っています。
グロムの様な小型のバイクなら
100均の台所コーナーで
売っている計量カップも
おすすめです。
目盛りが細かいので
使いやすいです。
今回はこっちを使ってみます。
グロムのオイル交換時の
オイル量はオイルフィルターを
交換してもしなくても
0.9リットルです。
直接缶からオイルを注ぐときは
どれくらいオイルを入れたのか
わかりにくいので
点検窓を確認しながら、
少しづつ入れるように
注意しましょう。
また、あわてて注ごうとすると
オイルがあふれるので
ゆっくり注ぎましょう。
100均のジョウゴも
あると便利です。
オイルを約0.9リットル注ぎ、
車体を真っ直ぐにした状態で
点検窓をのぞいてオイルが
適正量入っているのを確認したら
フィラーキャップを閉めて
エンジンをかけます。
エンジンをかける時は
サイドスタンドの下に置いた
下駄を外して車体を安定させ、
ブレーキロックでアクセルが
開いた状態に
なっていることもあるので
ブレーキロックは外しましょう。
一分ほどでエンジンをとめて
すぐに点検窓を見ると
オイルの量が
減っていると思いますが、
エンジンをとめてから徐々に
点検窓から見えるオイル量が
戻ってくるので
エンジンをとめて
1分ほどしてから
車体を立ててオイルの
点検窓を確認しましょう。
オイルの量は
点検窓の目盛り上限と
下限の間ぐらいに
油面が来るようにしましょう。
よく、目盛りの上限を
狙う人がいますが、
入れすぎも良くないので
満タンを狙う
必要はありません。
再びフィラーキャップを閉めて
1分ほどエンジンをかけ、
エンジンストップして
しばらく置き、
オイル量を点検窓で確認し、
適量なら廃油を空き缶や
廃油パックに移します。
油分をキッチリ落としたい人は
ブレーキクリーナーをかけ
最後にペーパータオルで
拭き取っておきましょう。
工具を片付けたら
オイル交換作業は終了です。
お疲れさまでした。
どうだったでしょうか
実際やってみると
意外と簡単なので
みなさんも
ぜひ挑戦してみてください。
最後まで読んで頂き、
ありがとうございます。